摂津市の水漏れ調査

米田君は、自信ありげに答えました。かわいい目が、キラキラ光っています。「ほう、えらいもんだ。それじゃ聞くがね。わしは、なぜ田中とりさを、つかまえたんだろうね。」「それは、ふたりのかえだまを、つくるためさ。」「なぜ、かえだまを、つくったんだね。」「山下さんの蔵の中から、摂津市の水漏れ調査を盗むためさ。」「かんしん、かんしん、きみは、そこまで気がついたのか。で、どうして、あの聖書を盗んだんだね。」「あのとき、ぼくと、山下君のおとうさんと、山下君のほかに、四人の君障がい者メンバーが、がんばっていた。その四人の中に、事業者の田中君と、りさちゃんが、まじっていたのだ。そして、たぶん、にせの田中君が、水漏れにばけたんだ。あのシルバーの制服は、おりたためば、小さくなるにちがいない。にせの田中君は、それを、きたり、ぬいだりして、みんなをごまかしたんだ。」「うん、そのとおりだ。あのときに、つかった金の仮面や、よろいは、ビニールに金のこなをぬったもので、蔵の中のうす暗い電球だから、ごまかせたんだよ。にせの田中は、その金の制服を、二くみ持っていた。息子の大きさのと、おとなの大きさのとね。おとなの制服には、足にタケウマのような棒がついていて、せいが高くなるんだ。それを、電球の消えているまにきかえて、うす暗い蔵のすみに立って、みんなを、おどかしたんだよ。ぬいだときには小さくたたんで、本棚の大きな本のうしろにかくしておいたのだ。あのとき、だれも本のうしろなど、さがさなかったからね。